カテゴリ: キャッシングを上手に利用する

リボルビング方式利用時の注意

以前ににも「基礎知識」のコーナーでキャッシングの返済方法には下記のものがあるとお話しました。

  • 一括返済
  • 元利均等返済(元金均等返済)
  • リボルビング方式

などです。
通常住宅ローンやマイカーローンなどは、元利均等方式(または元金均等返済)で返済していきます。
通常毎回の返済額には、元金部分の返済額と利息部分の返済額が含まれています。
元金の返済が進めば利息部分の割合が減ります。
元利均等返済とは返済終了まで毎回の返済額一定になるように返済当初は利息部分を多く返済していき、次第に元金部分の割合を増やしていく返済方式です。
それに対して元金均等返済とは毎回元金部分を定額で返済していく方式になります。元金部分は定額ですが、返済当初は利息部分が大きくなるので返済額も多くなります。
返済が進むにつれて返済額は少なくなります。トータルで見れば元金均等返済のほうが利息負担は少なくなります。

ただしこの二つのどちらがいいかをキャッシングのケースであまり気にする必要がないように思います。
またキャッシングの場合、通常は元利均等返済が採用されていると思います。

このように実は一見同じような返済方式でも微妙に言葉が異なることによって毎回の支払や返済総額が変わってきます。

【リボルビング方式とは】

ではリボルビング方式の場合はどうでしょうか。
実はいくつか種類があります。詳しく見ていきましょう。
リボルビング方式はキャッシング会社によってその方法に違いもあるため、よく確認する必要がります。

そもそもリボルビングという意味はどこから来たのでしょうか。
この由来は英語の動詞「revolve」から来ているようです。
「回転する」「循環する」といったような意味ですね。
ここから「revolving loann」(リボルディングローン)という言葉が作られたようです。

リボルビング?

リボルビング?

【定額リボルビング方式】

クレジットカードを利用したショッピング(買い物)では「リボルビング払い」というものがあります。
これは購入額に関係なく、毎回決まった金額を返済していく方式になります。(定額方式)
リボルビング払いのメリットとしては、毎月の返済額が常に定額なので返済の負担を少なくできます。
また新たなショッピングをしてもその分返済期間が延びるだけなので、毎回の支払額が増えません。
しかし返済期間が長くなるためそれだけ利息負担は増えます。

このようなクレジットカードを利用したショッピングでのリボルビング方式は、「定額方式」と言われています。
「定額方式」にも「元利定額リボルビング方式」と「元金定額リボルビング方式」があります。
何か先ほどと似たような言葉が出てきましたね。

元利定額リボルビング方式
毎回決められた定額を返済するのは同じですが、その中から利息を差し引いた金額が元金返済に充てられる方式。
※これだとユーザーは決まった金額を支払っているだけので、返済額の中からいくら元金の返済に回っているかはわからないですね。
実はここがリボルビング払いの危険なところで、購入価格(借入金額)が大きくて返済額が少ないと、利息の返済にばかりまわり商品代金(元金)の支払がほとんど減らないといったことになってしまいます。
元金定額リボルビング方式
毎回決められた定額に、さらに利息分を加えて支払う方式。
※決められた定額分は完全に元金の返済に充てられるので、元金は着実に減っていきます。
しかし決まった定額にプラスして毎月利息分を支払っていかなければなりません。
借入額が大きいと当然利息分の支払も大きくなります。
これだと「定額方式」と言っても実際には毎回の返済額は変化していきます。
しかし「元利定額リボルビング方式」に比べると借金は短い期間で返済できます。

【定率リボルビング方式】

もう一つ「定率方式」というものがあります。
「定率方式」にも
元利定率リボルビング方式」と「元金定率リボルビング方式」があります。
しかしこれは「定額」ではなく返済割合が「定率」と言った意味ですが、これが採用されるケースはあまり無いので割愛します。

【残高スライドリボルビング方式】

そして次にキャッシングで一番多く採用されているのが「残高スライド方式」です。
「残高スライド方式」とは毎回の返済額を、借入残高に応じて返済額を変更する方式です。
返済額を変更していくことを「スライド」と表現して、

「残高に応じて返済額をスライドしていく方式」=「残高スライド方式」

と呼ばれています。
「残高スライド方式」にも「定額方式」と「定率方式」がありますが。ここでは「定額方式」のみ説明します。
キャッシングの場合、ショッピングと異なり、まずユーザーに応じてリボルビングの利用限度額が決まります。
この限度額内であれば自由に追加借り入れができます。(限度額に達しても返済が進めばまた借入枠が復活してきます。)
そして毎回返済時にその時点での借入残高を確定して残高に応じて、段階的に返済定額を変更(スライド)していきます。

残高スライド元利定額リボルビング方式
返済定額がスライドするリボルビング方式の中で、返済定額の中から利息を差し引いた金額が元金返済に充てられる方式。
※「元利定額リボルビング方式」にスライド方式を適用した返済方法です。
残高スライド元金定額リボルビング方式
返済定額がスライドするリボルビング方式の中で、返済定額にさらに利息分を加えて支払う方式。
※「元金定額リボルビング方式」にスライド方式を適用した返済方法です。

具体的には、「残高スライドリボルビング方式」は、借入残高が多いときは返済額が多くなり、残高が少なくなると返済額も少なくなります。
これは一見理にかなっているようですが、借入残高が減ってくると返済額も少なくなってしまいますので、実は結局元金がなかなか減らないといったことになってしまます。
返済定額は最低限の返済額ですので、完済するにはそれ以上の返済をしていかないといけません。

このようにリボルビング方式は一見毎回の返済時の支払い負担が少ないように見えて、ローンが長く続く仕組みになっていますので、返済が長引きやすくなるというデメリットがあります。

近年多くのキャッシングやショッピングでリボルビング方式により返済・支払いが非常に増えています。
今までキャッシングをしたことが無い方でも、クレジットカード会社がショッピングでの支払いの返済にリボルビング払いの勧誘をしているので一度は聞いたことがあったのではないでしょうか。
なぜ勧誘するかと言えば答えは簡単です。クレジットカード会社が儲かるからです。
キャッシング会社も同じです。
長く確実に利用してもらうのが一番良いからです。

リボルビング方式は確かに便利な面もあります。
返済負担を抑えキャッシングやショッピングローンを気軽に使えるメリットがあります。
しかしリボルビング方式の「利用限度額」は自分の「貯金」や「お財布」の中身ではありません。
「便利」が「安易」につながってしまう借り入れは危険です。

リボルビング方式ではついつい気軽な借り入れしてしまいがちですが、

  • 「利用する際は自分がいくら借り入れしているのか」
  • 「返済にいつまでかかるのか」

このような点に十分注意して、その他の返済方式以上に返済計画を自分の中でしっかり持つことが必要です。
そうで無いといつまでたっても借金が減らないといった状況になりかねませんので注意してください。

 

 

次回は「なにはともあれ借り過ぎ注意!ご利用は計画的に!」

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